マンドリン・パート H.Nさんのレポート
芦屋市民センター「多目的室」
13:00~13:05 調弦
この会場は、10分前にならないと鍵を開けてくれないので、荷物を置いて、椅子を並べて、調弦をして、が結構忙しい。たいていの会場は15分前には開けてくれるのに、とのっけからグチをこぼしながらの報告です。
13:05~14:30 S.Im氏指揮の前半
□ 君を乗せて(久石 譲作曲、山本 雅三編曲 5.7版)
ジブリ映画の名曲の一つ。私は映画は全然見ていないので評価のしようがありませんが、使われている音楽はみんないいですね。久石さんはヨーロッパなどでも人気のようで、パリ郊外の野外劇場で本人が指揮をしてのコンサートが大盛り上がり、というビデオをチラッと見たことがあります。
そう言えば、ヨーロッパにも行けなくなって久しいですね。
□ ひまわり(Mancini作曲、中川 信良編曲 2008.7.5版)
これも映画音楽。曲の後半に転調を使って盛り上げていくなど、いかにも映画音楽のベテランらしい作りです。
折しもあのゴルビーが亡くなって、ロシアではあまり評価されておらず、プーチンは葬儀に参列しなかった、などというニュースを聞いて、暗澹としております。
(私の「個人的見解」です。楽楽・神戸の公式見解ではありません)
□ 弦楽セレナーデ第1楽章(Dvosak作曲、今枝 詔次編 2022.5.7版)
後半を中心に練習。いわゆる「クラシック」は、確かに良い曲が一杯あって、聴くには良いのですが、我々のようなマンドリン楽団で弾くには壁が高いですね。音大を目指すような人たちには何の問題も無いようなパッセージでも、素人である私達はとてもまともには弾けません。その差には超えがたいものがあるな、と痛感します。
□ パリは燃えているか(加古 隆作曲、武藤 理恵編曲 5.7版)
今度は映画ではなくテレビ番組のテーマ曲です。印象的なメロディーが演奏パートを替えながら繰り返されます。ギターが1小節の休みもなく、ずーっとリズムを刻み続けていて、曲全体を支えてくれているように思います。
弦楽セレナーデの苦闘の後にこんな曲を弾くと、ほっとしますね。
14:30~15:05 お知らせ、休憩
【お知らせ、誕生月スピーチ】
・午前中に開かれた運営委員会と選曲委員会との合同会議の結果報告。
来年秋に予定されている次回演奏会(第10回コンサート)の概要(簡素化、2部制
など)が報告されました。
・休会されていたK.Tさんが来月あたりから復帰の見通し、病気の治療(リハビリ)に
専念するため、Y.Tさんがしばらく休会、など。
・11月に予定されている部内演奏会での2チームに分かれてのグループ演奏について
曲名の発表、マンドリンのパート編成、など。
・8月生まれのお二人(R.Tさん、M.Mさん)が、それぞれ近況やKUMCに入部した
いきさつなどを話されました。
・パート編成の相談などが少々長引いたため、後半の開始が5分遅れました。
15:05~16:25 S.Ik氏指揮の後半
□ 丘を越えて(楽楽バージョン)(古賀 政男作曲、池上 三郎編 4.16版)
最初に前回練習での録音を聴いて、みんながリズムに乗るまでの「もたつき」を確認。16分音符で刻むマンドリンと、ゆったりテーマを奏でる低音系とのズレが良く分かって少々がっくり。それでも練習が始まっての少し早めの演奏に、なんとか付いていけた、かな?
まあ、調子が良い曲なので
細かいことは抜きにしてストレス解消にはなりました。
□ 古戦場の秋(小池 正夫作曲 4.16版)
現役の頃から何度も弾いてきた曲。これも最初に前回の練習時の録音を聴きました
全体としてはそんなに難しい曲ではありませんが、1Mの主旋律によく出てくる
「タララン」という装飾音符をきれいに弾くのはなかなか困難です。
いかにも日本人作曲家のマンドリンオリジナル、という曲ですね。
□ 行進曲「栄冠は君に輝く」(古関 裕而作曲、池上 三郎編 7.2版)
夏の甲子園が開かれる8月限定の予定で取り上げたけれど、前回は欠席者が多かったのでもう一度やります、とのこと。これは最初に市販CDの演奏に合わせてみんなで合唱し、良い気分転換になりました。
「長崎の鐘」など、私達が子供の頃によく聴いた数々の名曲を作った古関裕而さん、
さすがの古関メロディーで気持ち良く終われました。
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楽楽の ”おあしす” タイム
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商社にお勤めで海外勤務の長かった9回生R.Iさんの”アーカイブその1”です
グレゴリオ聖歌との出会い
イタリアでの仕事が一段落した週末にミラノ郊外の緑豊かな村を散策していたとき
古い教会の中から響いてきた何とも荘厳な祈りのような歌声・・・しばし聞きほれていた私は思わず教会正面の厚い扉を開いていました。ステンドグラスに映える柔らかな光を浴びて祭壇近くに居並ぶ白い聖服姿の男性のアカペラ斉唱は日本の古刹で聞く高僧の読経声明のようでもあり、波打つような独特のメロディーとリズム、そして力強いラテン語の響きが深く心に沁みました。
グレゴリオ聖歌とのこんな素敵な出会いも、日本での多忙な毎日の中でいつしか忘れかけていた2015年の夏のある日、神戸の朝日ホールで開かれた♪うらなみコーラスフェスティバル♪に行く機会がありました。阪神間の多くの合唱団に交じって[神戸グレゴリアンチャントの会]が出演していて年配の男性8名のアカペラでしたが、あのイタリアのカトリック教会での感動を彷彿とさせるもので、その舞台姿と歌声には同行のワイフも感激ひとしおでした。そしてこの会のメンバーであった知人の紹介で早速私も入会させていただくことになり、グレゴリオ聖歌への私の厳しくも楽しい挑戦と修行が始まります。
西洋音楽のルーツであるグレゴリオ聖歌は 9世紀以来の歴史があり
ローマ・カトリック教会で育まれた単旋律、無伴奏の宗教音楽です。
ネウマ譜と呼ばれ、音符は四角い点を
並べたような感じでラテン語の歌詞が
付いています。
難しい歌詞を覚え、慣れない四角符を
読み、伴奏無しで複雑な指揮に合わせ
るのは至難の業でしたが、猛練習で
やがて何とかついて行けるようになり
ました。
神戸グレゴリアンチャンとの会では伝統を重んじて、中世の男子修道院での祈りの響きを再現することを目的としています。ローマの教皇庁立宗教音楽院で研鑽を積まれたさかばやし神父を指導者に迎えて2002年に神戸で設立されたグループで、各地のカトリック教会のミサまた市中のホールでのコンサートに出演しています。2016年には東京の聖心女子大学で開かれたグレゴリオ聖歌学会にも出ました。
さてこの神戸グレゴリアンチャントの会の育ての親ともいうべきさかばやし神父は2006年に帰天されていて、私には直伝を受ける機会は無かったのですが、実は楽楽・神戸の多くの方々と共に私もこの神父にお会いしてお世話になっていたのです。
12回生の武川正紀氏はカトリック加古川教会の信徒でしたが、1999年の秋に彼の告別式がこの教会で行われたときのあの神父さんがその人だったと後で知りました。
告別式にしてもカトリック教会にはいろいろなしきたりや規則がありますが、さかばやし神父は難しいことは言われずに、普通はカトリック教会では歌わない讃美歌などもお御堂でたくさん歌わせていただいて武川氏のご冥福を皆でお祈りしましたね。
運命とはほんとうに不思議で素敵なものです。
更新日:2022/09/04
Category: 練習風景