セロパート H.K.さんのレポート
五月は好い月、花の月、芽の月、香の月、色の月・・・・
女の服のかろがろと薄くなる月、恋の月、・・・
と与謝野晶子が「五月礼讃」している。
まさしく1年中でいちばん気候がよく、空気は澄み、山は新緑に包まれ、野にはさまざまな花が咲き乱れ、申し分ない時候です。
午前中は6月の合宿中に行われる「部内演奏会」のグループ練習があり、また例会後にも練習会場を確保しているグループもあり、お疲れさまです。
さて例会、Iさんの指揮で始まる。
ここのところ次のコンサートの選曲を視野に入れて新しい練習曲が続いており、今日は「夜桜お七」が初登場。
ご存知 坂本冬美のヒット曲を清水一利さん(浜松マンドリンオーケストラ)が編曲したものですが、♩=60のゆったりとした序奏、中間部と倍速(♩=120)のアップテンポ部分が交互にやってくる面白い曲です。因みにカラオケでもおなじみのこの曲の作詞は歌人の林あまり。「赤い鼻緒がぷつりと切れたすげてくれる手ありゃしない 置いてけ堀をけとばして 駆けだす指に血がにじむ」 この斬新かつ衝撃的な歌詞はさすが詩人の感性かと思わせる。
余談ですがこの林あまりさん、本名は林真理子ですが、同姓同名の作家とは無関係の別人だそうです。
続いてこれも初登場の「ビギン・ザ・ビギン」。
コール・ポーターにより作曲されたジャズのスタンダード・ナンバー。3連音符の旋律がお馴染みだ。曲名を英語で書けば「Begin the Beguine」で、この「ビギン」とはカリブの労働歌カレンダを母体としてマルティニーク島で生まれたダンス・ミュージックだそうだ。知らなんだ。
「じょんがら抄」は2回目の練習、トレモロで弾く部分は極めて少なく、殆どが津軽三味線を模したピッキングの連続、四分音符と八分音符の中に時折十六分音符が不規則に混じるので、つい騙されてしまう。かなり弾き込まないと・・・。
お知らせの時間は、来年のコンサート会場取りで苦戦していること、合宿中に行われる「部内演奏会」のことなどが各委員から報告されました。
後半はSさんの指揮。
「幻想曲第1番」は3月から始めて今日が5回目。初めはとっつきにくかったけど弾き込んでくるうちにだんだん良さが染み込んでくる。
後半に入ってしばらくして静岡在住のSさんご夫婦がおみやげを持って応援にきてくださった。Sさんは<楽楽・神戸>が発足するきっかけを作ってくださった大恩人でもあります。
次の「スペイン名曲集」は昨年12月からもう11回目だが、強弱の区別 特にpを意識するよう指揮者から指示があった。
いつも言われることだが、強弱の表現が<楽楽・神戸>の課題である。メドレーの2曲目の「追憶」は中学校の音楽の教科書にもでてきましたが、弾いていてもぐっとこみあげてくるものがあり、私は大好きです。
最後に力を振り絞って「幻一」をもう一度弾いて今日の例会を終えました。
きょうは「こどもの日」気持のよい一日、充実した一日を過ごすことができました。
われもまた「五月礼讃」いたしけり時代移りて季節は巡る
更新日:2018/05/06
Category: 練習風景