あずま野学園訪問演奏会レポート


マンドリンパート K.Iさんのレポート

【日時】 2017年1月26日(木) 10時開演 【場所】東加古川公民館

 

 東加古川公民館は、JR東加古川駅から国道2号線を渡り、西の方角に歩いて900m

ほどの場所にありました。この公民館の高齢者大学あずま野学園は、今年何と43年目になるということでした。その由緒あるあずま野学園生の企画した授業として、今回訪問演奏が実現したのです。楽楽メンバーKさんの旧知の方の依頼でした。

今朝、今年一番の冷え込みに身震いしながら車で家を出た私。車のoutside温度表示がマイナス1℃でした。ラジオでは近畿地方の観測地点の8割が氷点下だったとのこと。でもお天気でよかった!!

指揮者を含め21名の参加者は、午前9時駅前で会員4名の車と公民館からわざわざ迎えに来てくださった車に分乗して会場に向かいました。

 

 150名収容の大ホールは、私たちが着いたときには、既に受付を済ませた受講生の方々がたくさん座って待っていてくださいました。小ホールの控室で調弦をし、舞台上に譜面台を先に運んでおくことになりました。21名が上がるには手狭なことは、

一目瞭然。いざになって、ガタピシひっくり返したり、下に落としたりしては進行がストップしかねません。この判断は正解でした。Iさん、Oさん よくぞ気付いてくださいました。

 

 10時5分前舞台に上がる。が 何せ隣とくっ付いて、壁にも腕が当たるし、一列目のNさんは「落っこちたら受けてください」と前列のお客さん?に言ったとか・・・(笑)

 

 いよいよ演奏開始。進行役はSさん。もう手慣れた司会ぶりで先日のリハーサルとは打って変わった名調子。会場が何度も沸く。

1.「フニクリ・フニクラ」 2.「帰れソレントへ」

 イタリヤ曲2曲の次は、

3.「こんなんで演歌」(“ええんか~“に大爆笑)

     悲しい酒・函館の女・津軽海峡冬景色・舟唄・千曲川

 

 ここで楽器紹介をし、いよいよ会場の皆さんに歌っていただく曲です。

4.「昴」  5.「学生時代」

お見かけしたところ会場の皆さんは、楽楽メンバーとほぼ同世代の方と思われましたが、とても大きなお声で、しかも素晴らしい美声だったということです。きっと歌の好きな方が大勢いらっしゃるのでしょうね。大いに盛り上がりました。

予め、企画係のOさんや事務局Nさんが作って配布していたミニパンフレットには

歌詞がちゃんと書いてあり、きっと喜ばれたことでしょう。

 

 次は 6.「荒城の月を主題とせる2つのマンドリンのための変奏曲」

ソロの女性二人は、昨年10月城崎中学校で見事な演奏を披露済みですが、今日は指揮者が、後ろに落っこちるのが気になって指揮の手が振り上げられなかった?所為か、バック演奏者は、fpの出だしがちょっとうまく弾けませんでした。でも、さすが我がメンバー、そのあとは落ち着いたもので、ソロの哀愁帯びたメロディーを支え、会場の方々の琴線に触れる演奏ができました。よかったです!

 

 ここまでが前半。メンバーは舞台を下り観客席へ。この頃には緊張もすっかり解け、次に始まるギターアンサンブルに期待していました。

曲は「見上げてごらん夜の星を」「キサス、キサス、キサス」の2曲でした。

ギタリスト4人のメンバーのみの演奏は初めての試み、おまけに練習時間が少なかったという悪条件の中での肝試しの演奏でした。が、ラテンのリズムを軽快に刻んでくれたマラカスのお蔭で、それなりにいい演奏になったのでは?と思います。

 

 あっという間に、時刻は10時50分になっていました。

さあ、続いて大西プロの演奏です。今回は楽楽メンバーのみでは、ちょっと時間的に熟せないとのことで応援をお願いした次第。快く引き受けてくださった大西さん。

パンフレットにも大西プロの略歴は書いてありましたが、Sさんからマイクを通して紹介のアナウンスをしました。受講生の皆さんがすごく楽しみにされているのがよく分かりました。もちろん私たちも、でしたが・・・

 

 大西プロがご自分で曲紹介をしながら進めていきました。

 

最初の曲は、Iさんのギター伴奏で「第三の男」

次からは独奏

「機織る乙女」(詩人萩原朔太郎作曲)「小さなガボット」(カラーチェ作曲)

「月のセレナータ」(サルコリ作曲)

どの曲も大西プロのトレモロがほんとにきれいで、重音の響きは、一体何人で弾いているのかと思うほど複雑でした。機織りの音と思われる音色もなるほどと思いました。指の動きは、私にはとても真似ができない速さで、いつものことながら大西プロの演奏は、凄い!!の一言です。受講生の方には大きな感動を与えたようでした。

 

半時間余りのソロ演奏の後、1st 2ndメンバーが交代し後半の演奏が始まりました。

 

7.「シボネー」

Tさんの軽快なボンゴのリズムにのって、ウキウキ気分の楽しい演奏でした。

 さあ、次は 8.「マンボNO.5」

指揮者Iさんの巧妙な語りに会場がどっと沸きました。「皆さんの協力がなければ、曲は進めません。」云々・・・まず、練習。「uh-」と大きな声で掛け声を入れてくださいと指示。ところが、楽楽の出だしの演奏が揃いません。Iさん、即座にストップをかける。もう一度、やり直し。「ジャジャジャジャーン、トントン(休み)uh-」。何とか練習も終わり、この掛け声が5か所程あるからよろしく!との協力お願いの後、

いよいよマンボ、スタート。

前途多難を予感しながらも指揮者Iさんはニコニコ。澄ました顔よりよほど落ち着かせてくれますが、私はこの時点で、リズムを間違えず完璧に弾く自信が危うくなってきたのを感じました。どう弾いて、どこを飛ばして、・・・・覚えていません、

必死に弾きました。終わってみれば全員、ちゃんと、揃って終わっていました!

いかなる状況になろうとも何とかカッコウのつく形で演奏できるのが、年の功というかなんというか<楽楽>の実力(?)でしょうか(笑)正にこの状況ぴったりのOさんのお言葉です。

 

いよいよ最後の曲になりました。

 

「ポール・モーリア特集」

   オリーブの首飾り・シバの女王・恋は水色・白い恋人たち・悲しき天使

今まで何度も演奏していますが、弾いていて楽しく、自然と口ずさんでしまいそうな曲ばかり。会場も大いに盛り上がっているのが分かりました。案の定、大拍手を頂きました。それと同時に「アンコール!アンコール!!」の掛け声。

 

指揮者Iさんから「アンコール曲は用意していませんが、皆様の学園歌を演奏しますので一緒に歌いましょう。」ということになり、ふるさとの替え歌「あずま野学園の歌」の大合唱が始まりました。替え歌は、東加古川辺りの自然の様子や学園で学ぶ生徒さんの心意気が伝わってくる素敵な歌詞でした。私も演奏しながら歌いました。

 

 11時40分訪問演奏無事、終了です。代表の方からのお礼の言葉と大拍手に送られ、

安堵の気持ちとちょっぴり後悔の残る、微妙な気持ちで会場を後にしました。

 

20170126あずま野学園 (2)

 

 記念撮影の後、公民館のすぐ近くにある「明日香」というレストランへ。朝が早かったので、お腹はもうかなりペコペコ、みんなでランチに舌鼓。Oさんのご配慮でランチを予約済みでした。

今日の出演者は21名でしたが、応援に来てくださった方4名ももちろん一緒でした。小一時間あれこれおしゃべりをして、午後1時過ぎ解散となりました。

朝の冷気は何処へやら、帰るころにはポカポカ陽気の日和となりました。

 

 私は夕方、電車に乗って出かける用がありましたが、”訪問演奏が、何はともあれ終わった!”という満足感で気分は爽快、思わず鼻歌交じりで歩いていました。

”さあ、今度は5月4日のコンサートに向けての練習が本格的になるぞ” 澄んだ夜空にはっきりとわかる宵の明星が、いつもよりキラキラと輝いて見えました。

 

 次の日Oさんのもとに、公民館担当者のYさんから早速、メールが届きました。

皆さんにも是非読んでいただきたいと思います。

 

 皆 様へ

本日のあずま野学園学生自治企画「マンドリン演奏会」へのご来訪ありがとうございました。楽楽・神戸の皆様、大西功造様には大変お世話になりました。

 

オープニングのイタリア民謡からポールモーリア特集まで幅広く私達学園生の年齢に合わせて選曲をしていただき、最初から最後まで感動の連続でした。

演奏会のため練習もされたとのことで、時間をかけて準備をしていただき、マンドリンアンサンブルの素晴らしさを十分堪能させていただきました。

 

大西功造様の楽曲は、私のような素人にとっても、国際的なプロであることが判るのもので、演奏される指先に見取れてしまいました。

 

また、アンコールでは、学園歌「ふるさと」を演奏していただき、ご配意にも感謝申し上げます。

講座終了後の学園生のアンケートでは「大変良かった」が圧倒的に多い結果で、次に機会があれば再演をお願いしたいという声がありました。

楽楽・神戸の皆様・大西功造様のご健勝と今後ますますのご活躍・ご発展を祈念いたします。皆様にもどうぞよろしくお伝えくださるようお願い申し上げます。

                       本当にありがとうございました。

 

 

最後に指揮者からのレポート

 

 K.Iさんのレポートの最後に「安堵の気持ちとちょっぴり後悔の残る、微妙な気持ちで・・」とありましたが、私も微妙!!

 

 演奏時間90分という長丁場で、間に大西プロの応援やギターアンサンブルを入れても、メドレーの中の曲数を加えると17曲、出演者の皆さんには大変な負担だったと思います。短期間の練習で不安を持ちながらの演奏になりましたが、一部その不安が的中した場面もありました。又、開演が10時と早く、リハーサルができない状態での調弦を含む準備不足が演奏にも影響が出ました。如何なる条件の中でも、事前にその不安や不足を解消しておくことの大切さと難しさを痛感しました。。

 

 その中で学園の皆さんに評価をいただいたとすれば、演歌からルンバ・マンボまで幅の広い選曲によるところが大きかったと思います。企画を担当していただいたOさんに感謝です。

 

 少人数による訪問演奏は、普段の演奏とは異なった楽しさがあります。機会があれば今後も積極的に取り組みたいと思います。

今回の訪問演奏を通じて、新たな思い出を皆さんと共有できた事を嬉しく思います。

 

 

更新日:2017/01/30